「移住の記録」全20話を書き終えて、ここから先は2人の対談でお届けします。第1話は、KAGARI BASEがどうやって始まったのか。商品の話の前に、まず原点から話してみました。
火が「イベント」だった頃
「移住の記録」は第20話で一区切りだったけど、ここからは対談形式で続けていこうと思ってます。第1話は、やっぱり始まりの話からだね。
いきなり商品紹介じゃなくて、なんでこのブランドが生まれたのか、ですよね。
そう。考えてみると、都会にいた頃って、火は特別なイベントだったんだよ。キャンプに行った時だけ、焚火をする。年に数回の楽しみ。
那須に来てからは、焚火も薪ストーブも、だんだん日常に入ってきましたよね。朝起きて、冷えてるから薪を運んで、火をつける。
冬の朝は本当に冷え込むからね。森の湿度とか、朝の空気の匂いとか、そういうのも含めて「火のある時間」になった。薪を運ぶ作業も、最初は面倒だと思ってたのに、今は一日のリズムの一部。
火起こしの時間って、不思議と何も考えてないんですよね。ただ火を見てる。
火の前だと、会話が深くなる
俺たち、そもそも火の前で出会ったようなものじゃない。
そうですね。焚火を囲んで夢の話をした夜がありました。あの時間がなかったら、今の形になってないかもしれません。(出会いの話は「移住の記録」第13話で書いています)
火の前にいる時間って、なぜか会話が深くなる。普段なら言わない本音が出る。
照れずに話せるというか。火が間を持たせてくれるんですよね。沈黙も気まずくならない。
その感覚を、そのまま商品にするというより、日常で着られる形にしたかった。「火のある暮らしを、もっと日常へ。」というコピーは、そういう意味で付けたんです。
キャンプ場だけじゃなく、普段の生活の中に、火の時間のような余裕を持ち込めたら、という。
自分たちが着たいものを、形にする
実は最初から「ブランドを作るぞ」って意気込んでたわけじゃないんだよ。自分たちが着たいものを形にするところから。
古着とかアウトドアとか焚火とか、20代の頃からずっと好きだったものですよね。それを仕事にするって決めた。
ただ、焚火のシーンを前面に出したアウトドアウェアって、ガチすぎて街では着づらいものも多いんだ。
だから、焚火、暖炉、キャンプをテーマにしつつ、アウトドアすぎない。街でも着られるものを目指しました。那須発のアパレル&ギアブランド、というかたち。
Tシャツは綿100%で、生地は190g/㎡。しっかりした素材で、洗ってもへたりにくい。
デザインは僕がKAGARI LABで考えて、販売はyoshiさんがKAGARI BASEとして担当する。役割もそこで自然に分かれました。
そうそう。俺は売る側、takeziはデザインする側。それで動画も、全部takeziが撮って、編集して、アップまでやってくれてる。
気づいたら全部やってました(笑)。でも、自分で撮ると、ブランドの空気感をそのまま映せるので。
50歳で描いた夢の続きとして
takeziが50歳になった時に、これからの暮らしを書き出したんだよね。薪ストーブのある暮らし、DIY、那須への移住。そこから、いつの間にかKAGARI BASEになった。
夢の延長線上にあるんですよね。突然生まれたブランドじゃなくて。
うん。那須での暮らしがなかったら、この名前も、このデザインも出てこなかったと思う。
ブランドを始めて、見えてきたこと
実際に始めてみて、思ったより「暮らし」の話をする機会が多いですよね。
うん。お客様から「那須ってどんなところですか」って聞かれることが多い。服を買う時に、その向こうにある暮らしにも興味を持ってくれてるんだと思う。
商品を渡すだけじゃなくて、背景を伝えたい。それでブログを書いたり、こうして動画や対談を始めたりしているんですよね。
今回の対談シリーズも、同じ気持ち。火の前で話すくらいの温度感で、気楽に読んでもらえたらいいな。
難しいことは言わず、普段の会話のまま、ですね。
動画と記事、2つの入口をつくった理由
動画とブログ、両方やるのは、けっこう大変だよね。
大変ですけど、入口が2つあるのは大きいです。動画は、声と映像で空気を伝える。記事は、じっくり読んで、後から見返せる。
移動中に聞き流す人もいれば、夜に落ち着いて読む人もいる。
どちらが正解、というわけではなくて、その人の暮らしに合う方で触れてもらえたらいいんです。
「移住の記録」は、takeziの一人称の語りだったけど、この対談シリーズは、2人の会話。
読み方も変わりますよね。会話だと、頭の中で声が聞こえてくる感じがします。
読んでくれる人へ、ひとこと
この対談シリーズを読んでくれる人は、どんな人だろうね。
那須に興味がある人、焚火や薪ストーブが好きな人、あとは、何か新しいことを始めようか迷っている人かもしれません。
takeziが50歳で動き出した話は、同世代には響くと思う。
大げさなことは何もしていないんです。朝起きて、火を入れて、手を動かしていたら、ここまで来ていた、というだけで。
その「だけで」が、実は一番難しいんだよね。
そうかもしれません。続けるには、小さな楽しみがないと。
俺たちにとっては、それが火の前の時間だった。
読んでくれる方にも、それぞれの「火の前の時間」があるといいなと思います。コーヒーでも、散歩でも、庭いじりでも。
記事を読み終わった後に、ちょっと温かい気持ちになってもらえたら、それで十分だよ。
毎回、そこを目指して書いていきます。
Today's Points
- 🔥KAGARI BASEは、那須での暮らしと、火のある時間から自然に生まれたブランド。
- 🔥コピーは「火のある暮らしを、もっと日常へ。」。焚火や薪ストーブの時間を、日常に着られる形にした。
- 🔥yoshiがKAGARI BASEで販売、takeziがKAGARI LABでデザイン。動画の撮影・編集・投稿もtakeziが担当。