ブランド名って、決まるまでが意外と長いものです。第2話は「KAGARI」「BASE」「LAB」、それぞれの言葉に込めた意味と、BASEとLABの役割の違いについて話しました。

「KAGARI」は篝火から
今日は名前の話。ブランド名って、決まるまでが意外と長いよね。
長いです。候補は結構ありましたよね。
「KAGARI」は篝火から来てる。夜の闇に焚く、あの火のこと。
篝火って、ただ明るいだけじゃないんですよね。人が集まる目印でもある。
そう。遠くから見て、あそこに行けば誰かいる、あたたかい、って分かる火。火を囲む、人が集まる、暮らしの真ん中にある灯り。そういうイメージを名前にしたかった。
「焚火」だと個人的な感じですけど、「篝火」にすると、どこか場所とか、集まりとか、広がりが出ますよね。
響きもいいんだよね。ローマ字で「KAGARI」と書くと、少し和の雰囲気も残る。
英語圏の人にも読みやすい。デザインに入れた時も、文字の並びが整って見えます。

「BASE」は拠点であり、基地
続いて「BASE」。これは拠点のこと。
那須での暮らしのベースであり、ブランドの基地でもある。
そう。もうひとつ、キャンプで言うところのベースキャンプ。ここを拠点に、外へ出かけて、また帰ってくる場所。
那須・栃木を拠点にしているので、「ここから全国に届けます」という気持ちも入っています。オンライン専売なので、お店はないけど、拠点はここにあるよ、と。
実店舗がなくても、ホームページの中に360度見られるバーチャルストアを作ったのも、BASEという名前に引っ張られた部分があるね。

「LAB」は実験する場所
そして、KAGARI LAB。こっちは企画・デザイン室。
実験する場所、という意味で付けました。火と自然と暮らしを、どうデザインに落とし込むか。
俺がKAGARI BASEとして販売や発信を担当して、takeziがLABでデザイン。名前でちゃんと役割が分かれてるのが気に入ってるんだ。
BASEが「受け止める場所」で、LABが「作る場所」。2つあることで、ブランドが動きやすくなりました。
LABで大事にしてるのは、機能美、永続性、和風テイスト、日常に馴染むデザイン。流行りを追うより、長く着られること。
3年後に見ても、古くならないかどうか。デザインの時はいつもそこを確認します。

名前ができた瞬間、判断基準ができた
名前が決まった瞬間、急にブランドが立ち上がった感じがしたよ。
ありましたね。名前があると、判断基準ができるんです。これはKAGARIらしいか、らしくないか。
新しいデザインを考える時も、グッズを増やす時も、迷ったら名前に戻れる。
「篝火のそばにあって違和感がないか」って考えると、不思議と答えが出るんですよ。
名前は、ただのラベルじゃなくて、ブランドの羅針盤なんだね。
名前を決める時に気をつけたこと
名前を考える時、検索した時に埋もれないか、というのも見ましたよね。
あった。ありふれた言葉だと、検索しても出てこないから。「KAGARI」はすでに使われている場面もあるけど、「KAGARI BASE」とつなげると、ちゃんとうちが出てくる。
口に出した時の言いやすさも、地味に大事でした。「カガリベース」って、声に出すと柔らかくて、呼びやすい。
ロゴにした時のバランスも、LABで何度も試したよね。
大文字で並べた時に、横幅がちょうど収まる。BASEの4文字が、KAGARIの6文字を受け止めてくれる形で。
そんなところまで見てたんだ(笑)。
デザイン担当の性分です。
「BASE」と「LAB」、2つの名前の使い分け
実は、BASEとLAB、2つに分けるのも、最初から決めてたわけじゃなかったよね。
そうですね。最初は、ひとつの名前だけで進めようとしていました。
でも、販売する人と、デザインする人の役割が違うことに、途中で気づいた。
同じ名前の下で、役割がごちゃごちゃになるより、はっきり分けたほうが、動きやすい。
お客様から見ても、ファッションを買う場所はKAGARI BASE、デザインの考え方を知る場所はKAGARI LAB、と整理できる。
ブランドの設計図のような場所です。
2つの名前があることで、ブランドの奥行きも出た気がする。
名前を決めた夜のこと
名前が決まった夜のこと、覚えてる?
覚えています。焚火の前で、何度目かのコーヒーを飲んでいた時でした。
候補を書いた紙が、何枚も地面に落ちてた。
火の粉で焦げた紙もありましたね(笑)。
「篝火」という言葉が出た瞬間、2人とも黙ったんだよね。
黙って、火を見ていました。誰も「これだ」とは言わなかったけれど、全員が分かっていた。
場所が焚火の前だったから、名前に説得力があった。
会議室で決めていたら、違う名前になっていたかもしれません。
その夜のことを、いつか焚火会で話したいな。
参加してくれた人に、「ここでこの名前が決まったんです」と言えたら素敵ですね。
名前の由来を、その場所で語れるのは、ブランドの贅沢だと思う。
まとめ
- KAGARIは「篝火」。人が集まる目印としての火。
- BASEは拠点・基地。那須・栃木から全国へ届ける。
- LABは企画・デザイン室。火と自然と暮らしをデザインに落とす実験場。
- 名前があることで、迷った時の判断基準ができた。